デイサービス スタート
いざサービスを受けるとなると、ベッドを拠点にウトウトと気ままに過ごしている母にとっては、大変なことだ。持ち物として、上靴やエプロン、家の鍵、施設と家との連絡ノートを手提げ袋にまとめて、母と一緒に準備した。
「謎のままでいいよ?」
朝9時20分、送り出し。迎えに来たスタッフに、母は、「すみません、すみません。ありがとう。」と何度も大声で言いながら送迎バスに乗り込んだ。神経を使っていることが伝わってくるが、ご近所さんは何事かと。
夕方4時30分頃、疲れ切った表情で帰宅。デイサービスの楽しげなことを尋ねるが、それよりも、母は、
「帰り、上靴と下靴を履き替えるときに、上靴を入れていた布袋が無くなっていた。何回探してもなかったから、施設のスタッフに話して仮のビニル袋をもらったけど、どこにいったのだろう。」と残念そうに繰り返すばかり。
でも、翌日靴を干そうと靴の中を覗いたら、何と、つま先奥に紛失したはずの布袋が。確かめても母は「そんなこと知らない。」と言う。
つま先に布袋を詰めたまま、靴を履いて帰ってきたのか? 同じ間違いをしないためにも、「なぜ?」を追求したいところだが、やめた。ここで我慢しなければ、デイサービスに行く行かない・・のレベルに戻ってしまう。
翌日、布袋が見つかったことと初日から迷惑をかけたお詫びの連絡を施設にした。でも、「高齢の方にはよくあることですから。」と、さらっと一言。高齢者の扱いに慣れている。
結局、靴入れ袋については、どういうことだか未だに謎のまま。そんなことより、無事にお袋も布袋もかえってきたのだからそれでよしとすべきか…。(笑)