要支援2の通知が届くまでの聞き取り調査
当初、聞き取り調査について、利用者の返答内容を鵜呑みにしてよいものか、生活をともにする者の裏付け証言?が必要ではないかと思うことがあった。医師の意見書をもらいに行った時は、母一人、別室で質問を受けておしまいだったし。
(だからこそ、認定には多くの専門家が関わるのだろうけれど。)
例えば、ケアマネージャーによる次のような質問・・・・
聞き取り調査 例
Q1「日用品の買い物は自分でできますか?」
母「そうですね、自分でします。」
私の心「違うでしょ。お菓子を月に1.2度、近所のドラッグストアに買いに行くだけでしょ。」
Q2「洗濯は自分でしていますか?」
母「はい、自分でしています。」
私の心「違うでしょ。洗濯機はボタンを押す順番も洗剤を入れる場所も分からなくて、洗いあがったものを私が渡して、それを干すだけでしょ。」
Q3「預貯金などお金の管理は自分でしていますか?」
母「はい、自分でしています。」
私の心「払戻票への記入やATMに時間がかかって面倒だからって、私に記帳やお金の入出金を頼むでしょ。」
Q4「日常生活で困っていることはないですか?」
母「だいたい時間はかかるけど自分でできるし、困ったことは特にないです。よく転ぶぐらいで、どうしようもないですね。」
私の心「食べること、寝ること、トイレに行くことしかしてないからでしょ。全部私がしているから困ることなど思いつくはずない」
母が張りのある声ではきはきと答える度に、私は苛ついていた。そして、母の答えた内容をいちいち修正していた。また、そうしなければ、「要支援2」の認定が受けられなかったかも知れない。それぐらい母は、しっかり答えていた。
ただ、今回の面接に何度も同席して、母の認知状態を私自身が知ることができた。
母は、
・洗濯=干すことと取り入れること
・日用品=自分が食べたいお菓子
・お金の管理=自分の手元に通帳や印鑑を置くこと。または、菓子を買ったとき自分で支払うこと。
・日常生活=自室と食事とトイレの行き来
という認識をしている。
言葉の定義が、昔の母や私のそれとは異なっていた。私は、それに気づかずに一つ一つ否定し、「格好つけないでよ、できてないでしょ」と母に念押しをしていた。
介護・支援申請をすることで、母へのここ1~2年のモヤモヤや苛立ちの理由が分かり、母への接し方や視点変更を考えることになった。悲しいことは確かだが、ほっとしている私もいる。