65歳と89歳のおばあちゃん - 介護奮闘記?

65歳の娘と89歳の母の介護(介助)にまつわるエピソードが中心です。年齢とともにきっと皆が経験する話を日記で書いていきます。時々普通の日記も。

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いちいち

 89歳の母は、白湯を好んで飲む。母の部屋の保温ポットが空にならないように、朝夕2回キッチンでお湯を沸かして、母の部屋に運ぶ。

 でも、その白湯を飲み尽くしてしまうと、母は、自分でティファールでお湯を沸かしにくる。ただ、沸騰したお湯を(ティファールごと)運ぶことはやめるように常々話している。必ず空の保温ポットを持って行き、栓をしてから移動するように、キッチンで完結できるように…と。母は、すり足歩行でよく転ぶし、熱湯でさらに危険だから。

 

 でも、今日もブクブク沸騰している湯をティファールごと、体の前の方に突き出すように持って自室に運んだところを見つけた。部屋について行って、お湯を保温ポットに入れるのを見届けて声をかけた。

「また熱湯を運んでぇ。空の保温ポットを持って行って、栓をしないと危ないでしょう。」と。

 その時母から返って来た言葉は、

いちいち いちいち うるさいんだわ。」

「は? いちいち? 危ないからと言ってるのにやめないから、また言わなきゃいけなくなる。火傷するでしょう。」と私。

「そうなったらそうなった時。いちいち 見ててもらわんでもいい。」と母。

「転んで火傷したら、痛くて辛いのはお母さんなんだよ。転んだだけでも、あっちが痛いこっちが痛いと痣を見せるくせに・・・。」

 

いちいち いちいち」に苛立った。「いちいち」って何て不愉快な言葉だろう。うるさい、面倒だ、細かいことを言って、大して必要でもないのに・・など、相手に対する非難や否定的な意味が満載って感じ。聞き捨てならないー×××

 

 リビングに戻った私に、夫が笑いながら言った。

いちいちムキになって反応してもしょうがない。自分のしていることに文句をつけられたとしか思えないだろうし、こちらが心配して話してもどうせまた忘れてる。危険だと伝えることは大事だけど、そこで留まる方がお互いにいい。」と。

 

 私は、”老いる前の達者な‘’母に固執し、現実に対してなかなか冷静に向き合えない。だから、いちいち気になってしまうのだろう。嘆かわしい。